− ミスト法 − 現在、「ミスト法」という、反応プロセスに関する研究を主体に行っております。 「ミスト法」とは、I. 溶液を何らかの手法で「霧(ミスト)状」とし、II. キャリアガス等によって運び、III. 反応させる、という非常に単純なプロセスからなる手法で、 特殊な部品や真空を必要とせず簡単な構成が可能で、汎用高純度試薬を原料として用いることができ、高エネルギ付与を必要としない、安全で低コストで省エネルギ省資源な手法です。
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− 研究概略 −
この手法を利用して、具体的には「金属酸化物薄膜の作製に関する研究」や「機能薄膜のエッチングに関する研究」を行っております。
また、それらの技術を応用し、現在の世の中に欠かせない電子・光デバイスの作製などを行っております。 ![]()
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− 金属酸化物薄膜 −
ところで、皆さんもご存じの通り、地球上では全ての物質が最終的には酸化されてしまいます。つまり「錆」てしまうわけです。しかし、逆にこの「錆」を利用できるデバイスがあればどうでしょうか。それが、金属酸化物薄膜を用いた電子・光デバイスです。 ![]()
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− 薄膜作製法 −
ところで、薄膜を作製する技術は、現在すでに多くの手法が提案されております。これらを種類別に分けたものを以下の図に示します。
まず、気相成長法と液相成長法に大きく分けることができます。
さらに、気相成長法は非平衡な状況下で反応させる物理的気相成長(PVD)法と平衡反応を利用する化学的気相成長(CVD)法に分けることができます。
私が行っている「ミスト法」(薄膜を成長させるときは、「ミストデポジション法」と呼ぶ。)は、気相成長法と液相成長法の丁度中間的な手法であり、それぞれの利点を生かせる手法です。
現在気相成長法の多くが、真空条件下で薄膜を成長させるプロセスが主体で、装置を常にその状態に保たなければならず、非常に大きなエネルギを浪費しています。
また、真空で使用できる特殊原料を用いる必要があり、資源性や安全性にも多くの問題があります。
液相成長法においても、その仕組み上粘度の高い原料を利用しなければならず、大面積化などに対する制御性が疎いと言う問題があります。
そこで、私はこれらの問題点を解決する手法として、それぞれの利点を生かせる丁度中間的な手法:「ミストデポジション法」の開発を行っております。 4
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− 現在私が行っている研究内容一覧(抜粋) − この「ミスト法」に関する研究を行う中で、多くの分野に関する研究を行う必要があります。以下に私が現在行っている研究内容の一覧を示します。
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